ひな研って?
ひなびた温泉研究所(ひな研)は、温泉は好きだけど、
ひなびた温泉にしかそそられないメンバーが、
ひなびた温泉を不定期でレポートしていく、ゆるゆるのWebマガジンです。
ひなびてるねぇ。しあわせだなぁ。
なぜ、ひなびた温泉に惹かれるのだろう。
なによりも、ひなびた温泉には、“時間”がしみこんでいる。
建物のたたずまいや、柱や、壁や、床、窓の外の景色にも、
湯船や、脱衣所、体重計、桶や、湯そのものにも…
そういう“しみこんでいる感”は、にわかにつくれるものではない。
現代社会のせわしい時間とはまったく違う、時間の流れの外で、
じっくりと熟成するように“時間”がしみていったのだろう。
ひなびた温泉の旅は、そんなふうな
じわりとしみこんだ時間にひたりにいくことでもある。
いたるところに、しみこんだ時間のぬくもりを感じながら、
身体が“本来の息吹”のようなものを取り戻していくような。
そんな感覚がたまらなくいいのである。
そんなわけで、ひな研で紹介する温泉は、
アンチ観光ガイド的な温泉だったりします。
たぶん家族旅行とかにはむいていない。
名旅館といったような評価とは無縁なものがほとんどだし、
温泉の湯質も必ずしも名湯というわけではない。
普通の湯なんだけど、でも、なんかひたれるんだなぁ~
という温泉であれば、それはそれでオーケー。
だから、よくある三ツ星評価だとか、細かい効能紹介とかも、
あえてしていません。
ただひとつ、ひな研の評価軸があるとしたならば、
その温泉が地元の人にとても愛されていること。
これに尽きます。
地元の人に愛され続けながら、
変わらないたたずまいで、そこにあり続ける温泉。
なんとも名状しがたい“ひなび感”をかもしだしながら、
やさしく受け入れてくれる、気取っていない温泉。
それが、ひな研がもとめる、ひなびた温泉なのですね。
2014年1月吉日 ひな研 ショチョー
ひなびた温泉研究所/運営:株式会社ガジェットハウス