日本のワイハ、至宝のレトロ湯/指宿温泉・村之湯温泉

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【鹿児島 指宿温泉・村之湯温泉】

日本のワイハは、今でも日本のワイハなのだろうか…?

あ、ひとりごとです。気にしないでください。

え~、指宿にいってきました。

指宿といえば砂むし温泉が有名だけれども、

ここには渋~い共同湯もあるのである。

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熱海や伊香保なんかが、まさにそうだけれども、

高度成長期に隆盛を誇った温泉地って、今、いい感じに寂れていたりして、

ちょっと路地裏なんかを入っていくと、激渋だったりレトロだったり、

まぁ、感動モノのお店や温泉があったりする。

ここ指宿にも、そんな期待を胸に抱いてやってきたというわけなのだ。

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さて、そんなわけでまず向かったのが弥次ヶ湯温泉だった。

ここは一粒で二度おいしい湯。

どういうことかというと、ここにはふたつの源泉があって、

それぞれ隣り合った湯小屋「弥次ヶ湯」「大黒湯」で

ふたつのひなび湯を楽しめるのである。

 

ところが…!

街道沿いに立っている「民話の湧湯 弥次ヶ湯温泉」の看板に

従って脇道を入っていくと…

本日定休日!

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くぅ~、間が悪かった。

いやぁ、実は弥次ヶ湯にいく前にも、せっかく指宿に来たのだから、

指宿のご当地グルメを楽しまなくちゃと「かつお節ラーメン」を

食べに「元祖指宿ラーメン二代目」に行こうとして、

スマホで場所を調べていたら、定休日だった。

それで、う~、間が悪かった、残念!…と、思ったばかりだったんで

この立て続けの間の悪さにちょっと気持ちが凹んだ。

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ま、しゃーないと気を取り直して、次に向かったのが今村温泉である。

今村温泉は「ひなび」と「寂れ」がミックスされた激渋温泉だ。

なんのためにあるのか謎な櫓が立っている建物も楽しみのひとつである。

そんなわけで、またもや期待を胸に抱いて今村温泉に向かったわけだけど…

 

またしても!

いや、定休日どころではなく、今村温泉は廃業していた。

しかも見たところ何年も前に廃業している様子なのである。

ワタクシは、いったいなんのために指宿に来たのだろうか…

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みたび気を取り直して、

噂の謎の櫓が見事なまでに植物に覆われた、

パセティック感漂う今村温泉の建物を後にして、

次に向かったのが、村之湯温泉である。

これまた激渋な温泉なのである。でも…

 

いや、もう、なにが起ころうと驚くまい。

 

温泉なんかありそうもない住宅街を抜けていく。

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途中で妙なオブジェ(?)がこれみよがしに置いてある

加工場みたいな施設があったので写真をパチリ。

なんだろう?これは?

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しばらく歩くと緑色の瓦屋根の平屋があって

素朴な文字で書かれた「村之湯」という看板が見えた。

おお、いい感じだ。

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しかし、営業しているだろうか…と不安がよぎる。

でも、近づいていくと無造作に立てかけれれたような看板も見える。

今度こそ…というか、ようやく温泉に入れるぞ!

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民家の縁側がそのまま無人の受付になっているようで、

鳥の巣箱みたいな木の料金箱に入浴料300円を入れる仕組みだ。

縁側に古い火鉢やミシン、ご先祖様の写真(?)なんかが

ディスプレイされているように並んでいるのがおもしろい。

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さてさて温泉だ!

プレハブの引き戸って感じの入り口を入ってみると、

目の前にいきなり浴室の全貌が目に飛び込んできた。

おおおおおお!渋い。これはたまらない。たまらないなぁ。

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脱衣所には年季の入った村之湯の由緒書きが立てかけられている。

その最後に「明治十五年三月十日創建」と書かれてある。

只者じゃない。さすが指宿でいちばん古いとされる公衆浴場である。

また、天井近くに薩摩藩の名君として名高い島津斉彬公と

西郷どんの肖像画が飾られてあった。

う~む、なんていうか鹿児島の熱い想いを感じますねぇ。

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もちろん、明治の建物がそのままというわけではないだろうが、

この超レトロな空間は息を呑むほどである。

あまりの素晴らしさに今日のそれまでの空振りで凹んだ気持ちは吹っ飛んだ。

しかもこんな極上激渋湯を独泉なのだ。なんという幸せ。

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ではでは入ろう。

かけ湯をして、おずおずと湯船につかると、

微妙に深くてどっぷりとつかれる。

湯も、つかった瞬間にわかるほどのすごくいい感じの浴感だ。

浴槽の床には木が敷かれていて、

それがまた身体にソフトな感じで実に心地いい。

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ところどころにトド寝用の木枕がある。

なるほど、ここはトド寝しながら長居したくなりますね。

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う~ん、極楽極楽。

まさに重要文化財レベルの浴室空間である。

また、湯船につかっていると、視線が床の高さに近くなって、

その目線から眺める空間が素晴らしいんですね。

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浴室内には飲泉所があった。

では飲んでみよう。

ほほう、塩気があって身体によさそうな味だ。

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いやぁぁぁぁぁ~いい湯だった。

湯、ひなび感、タイムスリップ感、風格、空気感…

うん、村之湯は指宿の宝の湯、いや、至宝の湯というべき湯だ。

 

大満足で村之湯を出た。

よく見ると隣にも温泉施設がある。東郷温泉とある。

入ってみようかな、とも思ったけれども…

あー、この村之湯の余韻を消したくないな。

というわけでそのまま帰路についた。

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指宿の町を歩いていて

気づいたのが「歯抜け系看板」がやけに目につくことである。

あ、個人的に好きなんですよ。歯抜け系。

たぶん、元は「○○○ふとん店」だったのだろう。

それが今や「とん」。かわいいなぁ。

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指宿駅の近くの路地裏に

「松元温泉」という看板がかかっていた。

しかし、ここもとっくに廃業しているようで、施設は廃墟化しようとしている。

う~む、ここもかぁ。

 

村之湯だけはいつまでも残っていて欲しい。

あれは、失われてはいけない温泉なんだから。

と、つぶやかずにはいられなかった。

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■村之湯温泉
鹿児島県指宿市大牟礼3-16-2
0993-23-3713
入浴料金:300円
9:00~21:00(定休日:毎月11日)
記事:ショチョー
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mail5555

2016-11-08 | Posted in 四国/九州No Comments » 

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