「石和で2番目に旨いラーメン」の湯へ/銭湯石和温泉


【山梨県 石和温泉 銭湯石和温泉】
60年代のアメリカの伝説的な広告がある。
それはエイビスというレンタカー会社の企業広告で、
「Avis is only no.2 in rentacars. So why go with us?」
(わたしたちは業界2位のレンタカー会社です。わたしたちの車に乗りますか?)
というキャッチフレーズの広告である。

これがなぜ伝説なのかというと、普通は広告では「業界1位」こそがいわば必勝フレーズだったりするわけで、それをあえて“戦略的”に出しているのがこの広告なんですね。
どういうことなのかというと、まずキャッチフレーズにあえて「業界2位です」と打ち出すことでキャッチーなインパクト出て、記憶にも残る。そしてボディコピーで「2位だからこそ頑張るのです」「2位だからこそ一生懸命頑張らないと埋もれてしまうのです」とうたって、一生懸命頑張る会社というメッセージにしているというわけ。
お客さんにとっては2位だって、そもそもそう悪くないわけだし、この広告でエイビスは「一生懸命頑張っている会社」というブランドイメージを見事に手に入れたんですね。ホント、戦略的ですね。パチパチパチ。

あ、いや、なんでこんな温泉と関係ない話をしてるかっていうと、
あるんですよ〜、石和温泉に、あえて「2番目」をうたっている温泉銭湯が。
しかもそれは温泉ではなくラーメン。
ただ、それがエイビスの広告のように戦略的なのかは、わかりませ〜ん。

で、やってきました、石和温泉に。
その温泉銭湯の湯とラーメンをいただきに。
石和温泉といえばかつては歓楽街的な温泉街だったけれど、
今はそのイメージはあまりない。
でも、歩いているとその名残のように芸者さんの置屋なんかもあったりする。

最初に向かったのは「三角屋」。
え?温泉銭湯じゃないじゃんって?
はい、ただのラーメン屋さんです。
いや、なぜここに向かったのかというと、ネットであれこれ調べたところ、
ここ、石和温泉で一番旨いラーメン屋さんっぽいんですね。
そう、2番目に旨いラーメンを食べる前に、一番を食べてみようかと。

中へ入るとかべのあちこちに色紙が貼られてあって
人気のラーメン屋さんであることがうかがえる。
創業はなんと明治42年。老舗の中の老舗なのだ。

「お待ちどうさまです」とテーブルに置かれたラーメンは、
これぞ昭和のラーメンという感じのシンプルなものだった。
でも、なんか足りない気がしませんか?
はい、ここのラーメンはネギが入っていないのだ。
なんでも、ネギを入れると味が変わるとのことで、
それもまたここ「三角屋」さんのこだわりだったりする。

で、さっそくいただくと、うん、おいしい。
見た目そのまんまのあっさり醤油味のラーメン。
温泉街にふさわしい、ノスタルジックな味わい。

よし!この味を記憶に叩き込んで、
2番目に旨いラーメン食いにいこう。

次に向かったのが「深雪温泉」。
え?2番目に旨いラーメン食いくんじゃないのだって?

いや、その温泉銭湯は15時からでまだ時間があったのです。
だから、ちょっと「深雪温泉」で日帰り入浴を。
胃袋のインターバルとしてもちょうどいいかなと。

いやはや、純粋に時間つぶしということで
予備知識無しに入った「深雪温泉」は大正解だった。
敷地内にある36度と51度の温度の違う自家源泉をミックスして
適温にしている源泉100%かけ流しの湯。
ほんのり硫黄の香りがする湯がなんともフレッシュで浴感が素晴らしい。
これで、雰囲気もひなびていたら最高なんだけどな(笑)

さてさて、今度はいよいよ2番目に旨いラーメン食いにいきますよ。
石和温泉のメイン通りから路地を入っていくと、
見えてきました「入浴とお食事 石和温泉」という看板が。
名前がもう温泉街の名前度そのままの「石和温泉」という温泉銭湯なのです。

入口の横にラーメン屋の暖簾が風に揺らめいているんで
やっぱりラーメン推しなのでしょう。期待できるなぁ。

まずはお風呂をいただこう。
「銭湯 石和温泉」は食堂の奥に風呂がある、そんなつくりだ。
暖簾をくぐって脱衣所に入るとガラス越しに浴室が見えた。
富士山のペンキ絵がある、小さいながらも典型的な銭湯といった感じ。
ん?ペンキ絵はなんと「逆さ富士」ではないか。
河口湖と思われる湖に揺らめく「逆さ富士」が描かれてある。やるなぁ。

 

湯船は3つに仕切られていて
温泉、電気風呂、サウナ用の水風呂となっている。
湯はごくわずかに褐色がかった透明な湯。ごくわずかな硫黄臭。
かけ流しではないけれども浴感もやわらかくて心地い。

よく見ると水風呂も源泉のようだったので、
サウナにも入って水風呂に浸かってみた。
浸かってみてわかったのがこちらはかけ流しのようだ。
サウナでかけ流しの源泉っていうのはうれしいっすねぇ。
普段はサウナは入らないボクも、ここではサウナと水風呂を
何回か往復してリフレッシュした。

「逆さ富士」のペンキ絵もいいですねぇ。
しばしそれを眺めながらゆっくり湯に浸かった。

……と、じゅうぶん湯を堪能した後は、
いよいよラーメンだ。

しっかしメニューも豊富である。
夜は地元の人に居酒屋的に利用されているのかな。
ボクはもちろん、迷わずラーメンを頼んだ。
やってきたのは期待通りのシンプルな昭和的ラーメン。
うまそうではないですか〜

さて、いただこう。
まずはスープを味見。鶏ガラ系のやさしく懐かしい味。
そして麺をいただく。ズルズルズル〜。
縮れた麺がスープにからんで、うまい。
さすがは「2番目」だ!(笑)

いや、「1番」に引けを取らないおいしさですよ。
おいしくいただいて、店のオヤジさんに
「なんで2番目なんですか?1番じゃないんですか?」と聞いたのだけれど、
ウワッハッハと笑ってかわされて、それ以上聞けずじまいだったので、
本当に2番目なのか真相は藪の中である。
こうなりゃ石和温泉中のラーメンを食べてみて、自分で判断するしかないかな?

いや、湯上がりにこんなおいしいラーメンをいただけるここは
貴重な場所ですよ。ど〜も、ごちそうさまでした。

住所:山梨県笛吹市石和町市部1091-2
電話:055-262-3441
入浴:400円(15:00~23:00、月曜定休日)
ラーメン:500円
記事:ショチョー
※当サイトのすべての文、画像、データの無断転載を堅くお断りします。

2018-08-23 | Posted in 関東/中部No Comments » 

関連記事